『蠅の王』(はえのおう、原題:Lord of the Flies)は、1954年出版のウィリアム・ゴールディングの小説。題名の「蠅の王」とは、聖書に登場する悪魔であるベルゼブブを指しており、作品中では蠅が群がる豚の生首を「蠅の王」と形容している。1962年にはピーター・ブルック監督、1990年にはハリー・フック監督で映画化された。
ジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』やロバート・バランタインの『珊瑚礁の島』など19世紀以前に流行した「孤島漂着もの」の派生形であるが、本作はこれらの作品とは正反対の悲劇的な展開となっている。
未来の大戦中、疎開地へ向かう飛行機が墜落し、乗員である少年たちは南太平洋の無人島に置き去りにされる。当初は法螺貝を中心に規則を作り、協力し合っていた彼らであったが、次第に内面の獣性が目覚め、些細なことで対立を繰り返してゆく。やがて闇に潜む「獣」に脅え、狂気にとらわれた少年たちは、ついに自らの仲間である少年を集団で手にかけるまでに至る。
スティーブン・キングや中上健次の作品には「蠅の王」というモチーフがたびたび登場する。
米国陸軍幼年学校の生徒たちを乗せた飛行機が海に墜落した。大怪我した機長と24人の少年たちが救命ボートで無人島に漂着する。救助される見込みは薄い。 ただ一人の大人、機長は意識不明の昏睡状態だ。年長の少年ラルフ(バルサザール・ゲティ)らは海で見つけたほら貝を鳴らし、集会を開く合図にした。初めて の集会。ほら貝を持った者が発言できること、助けを呼ぶため狼煙をあげ続けることなど、いくつかの約束ごとが決められた。彼らは“大佐"の肩書きを持つラ ルフを隊長に選び、海浜にヤシの葉でキャンプを作った。「ここは最高の島だ。親も先生もいない。学校も女の子もだ」ジャック(クリス・フュール)の言う通 り、島の生活は楽園だった。だがラルフは集会で決めたルールを守らなくなる少年たちにいらだちを覚える。待ちに待ったヘリコプターの機影が見えたが狼煙は 消えていた。火を絶やしたことに激怒するラルフを残しジャックは仲間で狩猟隊をつくり分裂していく。海辺のキャンプは人数が減ってゆく。ある晩、敵である ラルフ達を招待し、狩猟隊は豚を焼いて宴を開いた。「僕の仲間になれば肉が食えるぞ」と言うジャック。「救出されるより肉がいいのか」と突っぱねるラル フ。突然ジャックは仲間を煽動し、ハンターの儀式を始める。少年の一人を豚に見立て火の回りを追い回すのだ。少年たちの興奮が頂点に達した時、暗闇から何 かが走り出た。ハンターたちが襲いかかる。ぼう然と見守るラルフが見たものは、仲間サイモンの死体だった。今やラルフの仲間はピギー(ダニュエル・ピポ リー)だけになった。二人は最後の望みをかけ、集会を開こうと呼びかけたが反対に罵声を浴びせられ、ピギーの頭上に岩が落とされた。狩猟隊はラルフの息の 根も止めようとしていた。ラルフは一人島中を逃げ回り、槍が彼の背中に突き刺さろうとした瞬間、ラルフは海岸に倒れこんだ。「何やってるんだ」そこには演 習にやって来た軍人の姿があった。
| キャスト | 役名 |
|---|---|
| バルサザール・ゲティ | Ralph |
| クリス・フュール | Jack |
| ダニュエル・ピポリー | Piggy |
| Badgett Dale | Siman |
| Gary Rule | Roger |
| Michael Greene | The Pilot |
| 監督 | ハリー・フック |
| 脚本 | Sara Schiff |
| 原作 | ウィリアム・ゴールディング |
| 製作総指揮 | ルイス・アレン ピーター・ニューマン |
| 製作 | ロス・ミロイ |
| 撮影 | マーティン・フューラー |
| 美術 | ジェイミー・レナード |
| 音楽 | フィリップ・サルド |
| 字幕 | 金丸美南 |
ベルゼブブ (Beelzebub) は悪霊(デーモン)の君主の一名である。ギリシア語形ベルゼブル (Beelzebul) の名で新約聖書「マタイ福音書」などにあらわれる。旧約聖書「列王紀」に登場する、ペリシテ人(フィリスティア人)の町であるエクロンの神バアル・ゼブブ(バアル・ゼブル)と同一とされる。
ベルゼバブ、ベールゼブブとも表記される。新約聖書にもその名がみえる。この名はヘブライ語で「ハエの王」(一説には「糞山の王」、「糞の王」)を意味する。
本来はバアル・ゼブル、すなわち「気高き主」あるいは「高き館の主」という意味の名で呼ばれていた。これはおそらく嵐と慈雨の神バアルの尊称の一つだったと思われる。 パルミュラの神殿遺跡でも高名なこの神は、冬に恵みの雨を降らせる豊穣の神であった。一説によると、バアルの崇拝者は当時オリエント世界で広く行われていた、豊穣を祈る性的な儀式を行ったとも言われる。
しかし、イスラエル(カナン)の地に入植してきたヘブライ人たちは、こうしたペリシテ人の儀式を嫌ってバアル・ゼブルを邪教神とし、やがてこの異教の最高神を語呂の似たバアル・ゼブブすなわち「ハエの王」と呼んで蔑んだという。これが聖書に記されたために、この名で広く知られるようになった。
ベルゼブブはトルコの豊穣神プリアポスや、スラブの善神ベロボーグとも同一視される。
PR::.あア亜sllink444 あア亜sllink552 あア亜sllink613 あア亜sllink352 あア亜sllink391